Research Center for World Buddhist Cultures(RCWBC)

世界仏教文化研究センター

センター概要

センター長挨拶

龍谷大学では2015年4月に、新たな教育研究組織として、大学付属施設である「世界仏教文化研究センター」を設立しました。本センターは、龍谷大学の建学の精神に基づき、仏教を機軸とした国際的な研究拠点を形成し、学術研究の遂行を通じて現代世界の切実な諸課題に応え得る指針を提示することによって、社会への貢献という高等教育機関に与えられた重要な使命の一端を担うことをセンターの意義としています。
本センターは、仏教を基軸とした総合学術研究を、基礎研究部門・応用研究部門・国際研究部門の三部門による緊密な連携の下に推進し、仏教研究の国際的なハブを構築するとともに、その成果を効果的に教育に還元することを目的としています。
また、「人間・科学・宗教」の三つの領域を融合することにより、21世紀における新たな知を創造する可能性を切り開くとともに、国内外の研究者が対話・交流できる世界的な研究拠点を形成し、人間の苦悩や地球規模の危機に対して、仏教の知見から、解決への道筋を示すことが期待されており、これに応え得るよう各研究部門の研究を進めていきたいと考えています。

世界仏教文化研究センター
センター長 脇田 健一

<世界仏教文化研究センターの概要>

世界仏教文化研究センターは基礎研究部門・応用研究部門・国際研究部門の三部門で構成され、相互に有機的な連携をとりつつ研究を推進しています。

1)基礎研究部門(教義的・歴史的・文化学的・文献学的研究)

基礎研究部門では、恒常的な5つの研究班と時限的な特定公募研究を設け、教理・教学研究、歴史文化研究、本学貴重書他各地の写本・古文献などの研究を進めています。

①「親鸞浄土教総合研究班」
②「西域総合研究班」
③「古典籍資料総合研究班」
④「大蔵経総合研究班」
⑤「仏教史・真宗史総合研究班」
⑥「特定公募研究」

2)応用研究部門(社会的諸課題への応答・仏教の現代的意義の追究)

応用研究部門では、恒常的な1研究班と時限的な萌芽的公募研究を設け、仏教思想を基盤として、現代世界の苦悩(教育、医療、ビハーラ活動、グリーフケア、人権擁護、非暴力と平和な世界の構築、生命倫理、環境保護など)に向き合い、仏教教学を応用し、社会の困難を和らげることにつながる実践を産みだす研究に従事しています。

3)国際研究部門(国際的な発信と研究者交流)

国際研究部門では、仏教文化研究所の特別指定研究であった「仏典翻訳部」の事業を継承しつつ新たな構想のもとに仏典・仏教書の翻訳・出版を進めています。E-Journalの刊行などを通じて本センター全体に関わる国際的な発信機能を担うとともに、国際シンポジウム開催や外国研究者招聘に係るロジスティクスをも担当しています。また、海外諸宗教研究機関と連携して宗教間の対話と交流を推進すると共に、宗教多元社会における宗教間教育(inter-faith education)をテーマとした研究の遂行や、国際性を備えた若手研究者の育成と国際的な研究者交流の推進を図っています。