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Research Center for World Buddhist Cultures

世界仏教文化研究センター

活動内容

【開催報告】第2回研究会「イスラームのズィクル(唱念)と仏教の念仏の比較考察」を開催しました。

開催日時
2019年11月26日(火)13:15~16:30
開催場所
龍谷大学 深草キャンパス 和顔館201号室
講演者

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【内 容】

世界仏教文化研究センター基礎研究部門特定公募研究(共同)「イスラームのズィクル(唱念)※と仏教の念仏の比較考察」第2回研究会が2019年11月26日(火)に、深草キャンパス和顔館201号室で開催されました。同研究会では、多数の学生らが聴講する中、佐野東生・本学国際学部教授(本研究代表・イスラーム研究)、井上善幸・本学法学部教授(本研究共同研究者・仏教思想)、ジャーファリー・コム宗教大学専任講師(国際学部非常勤講師・シーア派思想)が研究発表しました。

 

佐野氏の発表では、イスラームにおけるズィクルの発展過程について、クルアーン、カリフ・アリー(シーア派初代イマーム)の言葉、そしてイスラームの代表的神秘主義者・ルーミーの伝記などから関連箇所を示し、特に唯一神アッラーの「想起」から、神との合一を目指す神秘主義の行法への変容を見ました。質疑では、念仏の理論化との比較でイスラーム神学者ガザーリーらによるズィクルの理論化について説明されました。ジャーファリー氏の発表では、イスラームと仏教の臨終の祈りが比較され、前者はアッラーの御名を唱えるズィクルによって天国が約され、後者は浄土教大成者・善導らの説で念仏を唱えることで弥陀の本願力により悪魔の妨害が防がれ往生が約されるとの類似点が指摘されました。

 

次に井上氏の発表では、浄土系仏教における「妙好人」などの歌に見られる念仏の神秘主義体験的側面を基に、念仏をめぐる「機法一体」、すなわち衆生と仏の一体化の思想を論じた上で、親鸞思想においては、念仏とは弥陀の本願が届いた姿であり、生ある間、衆生は念仏によって弥陀に救われるが、煩悩ある身として弥陀との一体化はない、との説明がなされました。総じて本研究会では、ズィクルの基本的理解とともに、神秘主義的観点からの念仏との共通点、相違点が示されたことが成果といえます。

 

※本研究会より、当初本研究の題目にあった「ディクル」との表記を、「ズィクル」とより一般的表記に変更することとしました。

 

佐野東生氏

 


ジャーファリー・アボルガーセム氏

 


井上善幸氏

 

会場の様子

 

主催
2019年度 世界仏教文化研究センター 基礎研究部門特定公募研究
ポスター
案内用チラシ