【開催報告】
2018年6月22日(金)~24日(日)、龍谷大学大宮学舎で第4回『歎異抄』ワークショップが開催された。本ワークショップでは、四つの班にわかれ、『歎異抄』についての江戸時代の解釈書の精読と英訳作業が行われた。アメリカ、イスラエル、台湾など世界各国から研究者が参集し議論が交わされた。ワークショップ期間内に、大澤絢子氏とウェイン横山氏による特別講義、また西田眞因師による講演「江戸期における『歎異抄』研究の状況:江戸の歎異抄―その研究状況と問題点―」も開催された。
会場の様子(西黌2階大会議室)
ウェルカムパーティ
西田眞因師
翻訳作業の様子
詳しい地図は、下記URLを御覧下さい。
https://www.ryukoku.ac.jp/about/campus_traffic/omiya.html
https://www.ryukoku.ac.jp/about/campus_traffic/traffic/t_omiya.html
2018年6月22日(金)~24日(日)に、龍谷大学世界仏教文化研究センター、the Centers for Japanese Studies and Buddhist Studies at the University of California, Berkeley、及び大谷大学真宗総合研究所が共催する、第4回『歎異抄』ワークショップに関してご案内いたします。
このワークショップは、浄土真宗の聖典で、近代日本において最もよく読まれた宗教書である『歎異抄』についての近世(江戸時代)の解釈書(講義録・講話)を精読し、その英訳作業を日・米・欧の研究者・大学院生が共同作業で行うものです。そして、『歎異抄』に関する近世の理解・解釈の歴史が読み取れる詳細な注釈を加えた『歎異抄』の英語翻訳を作成することを最終的な目的としています。また、日本思想史におけるこの書の位置付けを明確にする英文論集の作成をも視野に入れてワークショップを進めています。
龍谷大学で6月に開催される今回のワークショップでは、これまでの3回のワークショップから継続して、江戸時代に成立した以下の4冊の解説書を中心に英訳作業をすすめる予定です。
円智:『歎異抄私記』(1662年)
寿国:『歎異抄可笑記』(1740年)
香月院深励:『歎異抄講義』(1801-8年)
妙音院了祥:『歎異抄聞記』(1841年)
また、ワークショップの期間中に、『歎異抄』の研究者による特別講義(詳細については決定次第ホームページで公表します)も予定しています。
これまで参加されていない方々も自由に参加していただけます。ただし、ワークショップの趣旨をご理解の上、事前の登録をお願いいたします。また、人数は限られますが国内移動の旅費について助成をいたします。詳しくは、以下の「応募方法」を御覧下さい。
◆ 費用:参加費なし
◆ 言語:英語、日本語
◆ 参加条件:どなたでもご参加いただけますが、特に意欲のある大学院生を歓迎します。
◆ 応募方法(以下のご案内pdfを御覧下さい)
※応募フォーマットは、以下からダウンロードして下さい。
※履歴書のフォーマットは自由です。
◆ 応募期限:参加のみの場合 2018年6月8日(金)
旅費補助を希望する場合 2018年4月26日(木)
◆ お問い合わせ
龍谷大学世界仏教文化研究センター
075-343-3812
rcwbc.office@gmail.com
1月25日に名古屋大学人文学研究科附属人類文化遺産テクスト学研究センター(以下、「CHT」という)と学術交流に関する包括協定を締結しました。
CHTは寺院資料のアーカイヴス化を進めるとともに、コレージュ・ド・フランス(フランス極東学院)や京都大学等の国内外の研究機関との連携による仏教テクスト研究を推進しています。仏教テクスト研究とは370有余年におよぶ龍谷大学の仏教学研究の根幹をなすもので、文献の「翻訳研究」等をもととした教義思想の解明を行う研究です。
この点は、世界仏教文化研究センターの設立趣旨や研究の方向性に近似するところがあり、今回の学術交流の締結は世界仏教文化研究センターの研究進展と仏教研究の国際拠点化形成に大きく寄与するものと考えています。
本協定により、両センターの保有する資料や両センターの研究者の文献研究によって得られた多種多様な知見を共有することが可能となります。更に、今後「仏教古典籍の総合的研究」を推進する本センターの研究がより促進され、学界および一般社会に”新たな知見”を与えることが期待されます。
締結式の様子1
締結式の様子2
向かって右:阿部泰郎 名古屋大学人文学研究科附属人類文化遺産テクスト学研究センター長
向かって左:能仁正顕 龍谷大学世界仏教文化研究センター長
2018年1月10日から2月14日にかけて、龍谷大学世界仏教文化研究センター提携講座「聖地をめぐって―宗教と旅―」が、龍谷大学深草学舎紫光館で開催された(受講生:33名)。
宗教において旅はどのような意義を持つものだったのか。古来、旅は何故かくも多くの人々から重視されてきたのか。本講座では、宗教(特に仏教)における旅の目的、歴史、可能性について考察した。
第1回講義「人はなぜ旅をするのか―旅の哲学―」(講師:唐澤太輔)
第2回講義「「我が地」を探し続ける僧たち―旅の説話文学―」(講師:李曼寧)
第3回講義「本願寺参拝の民衆史―旅の宗教学―」(講師:大澤絢子)
第4回講義「看病からダークツーリズムまで―旅の仏教学―」(講師:金澤豊)
第5回講義「信仰と旅―旅の社会学―」(講師:亀山隆彦)
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)研究生
◎ヤンゴン出身。ヤンゴン大学理学部を卒業後、21歳の時、Thuka Kari寺院にてティラーシン(戒を守る尼僧)として出家する。2009年に国際上座部仏教宣教大学(ITBMU)に入学し、修士号(仏教学)を取得する。2015年に日本に渡り、大阪YMCA日本語学校での語学研修を経て、2017年度、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(ASAFAS)で研究生となる(受入教員:速水洋子教授)。
◎司会: 那須英勝 (龍谷大学文学部教授)
◎通訳: 川本佳苗 (龍谷大学大学院研究生)
本研究談話会は、龍谷大学世界仏教文化研究センターとの共催、龍谷大学アジア仏教文化研究センターの協力で開催致します。
研究発表 09:00~14:15 公開講演(入場無料・申込み不要)14:30~16:30 釈 徹宗(相愛大学 教授) 「宗教・社会・倫理の動的関係」 司会:井上善幸(龍谷大学) レスポンス:小原克博(同志社大学)
学術大会プログラム2017(PDF)
台風18号の近畿地方への接近に伴い、表題のシンポジウムを中止いたします。
本センターとしても非常に残念ですが、何とぞご理解の程、よろしくお願い申しあげます。
なお、日程を振り替えての開催につきましては現在未定ですが、今後本センターが開催いた
します行事にも、ご注目いただきますようお願い申しあげます。
本件に関する問い合わせ先:075-343-3808(世界仏教文化研究センター事務部)
2017年6月30日(金)、深草学舎にて、旅順博物館から王振芬館長、呂媛媛文物応用技術部副主任、徐媛媛器物部副主任、本学から入澤崇学長、能仁正顕世界仏教文化研究センター長、三谷真澄世界仏教文化研究センター西域総合研究班長が出席して、記者会見が行われました。
本学は、付置研究所である仏教文化研究所の西域文化研究会研究員を中心に1992年よりさまざまな交流を行ってきましたが、2018年3月に仏教文化研究所を世界仏教文化研究センターへ統合することに伴い、あらためて学術交流に関する友好協定を締結することとなりました。
旅順博物館が、日本の大学との恒久的な研究友好協定するのは、龍谷大学が初めてとなります。この協定により、大谷探検隊研究の中でもまだ未着手である旅順博物館所蔵の中央アジアから持ち帰った美術考古資料の総合的研究を本センターが推進することが可能となります。
締結式の様子
入澤学長
王館長
webサイト:tresjoias.com.br
facebook:https://www.facebook.com/tresjoias
響都ホールへのアクセス:https://www.ryukoku.ac.jp/ryudaihall/access/
★お問い合わせ:075-343-3812 (龍谷大学世界仏教文化研究センター) 平日10:00~17:00、土日祝は閉室。
菅尾健太郎監督
菅尾健太郎監督
当日の会場の様子
https://motion-gallery.net/projects/tresjoias
仏教にまつわる聖地は日本に多く存在します。例えば、高野山や比叡山、熊野三山などです。このような聖地は、一体どのようなプロセスで創出されたのでしょうか。聖地の形成において、夢告や幻視といった「ヴィジョン」を欠くことはできません。特に祖師たちが聖地において、そうした体験を得る話は非常に多くあります。またそれが宗教的回心(原体験)になることも少なくありません。つまり、聖地と聖者(祖師)は、このような「ヴィジョン」を通じて密接に関連しているのです。「ヴィジョン」を通じて神(仏)と出会っていたとされる祖師たちは、時に伝説として語られ、時に逸話として記憶されてきました。古来、人々は聖地で何を見たのでしょうか。そもそも、なぜ人は聖地に惹かれるのでしょうか。なぜ命を賭してまで向かうのでしょうか。また、聖地は必ずしも常に聖地だったわけではありません。聖地も諸行無常であり、忘れ去られることもあります。本講座では、聖地をめぐる人々の営為を通じて、人間存在の根本的在り方を探求していきます。
第1回 5月10日(水)「聖地における夢告」担当:唐澤太輔
第2回 5月17日(水)「聖地にまつわる祖師像」担当:大澤絢子
第3回 5月24日(水)「帰途のない聖地へ―補陀落へ向かう人々―」担当:李曼寧
第4回 5月31日(水)「悼みの場としての聖地」担当:金澤豊
第5回 6月7日(水)「絵解きと参詣曼荼羅」担当:亀山隆彦