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13世紀西洋の托鉢修道会における知恵概念の基礎的研究

基礎研究部門
特定公募研究(個人)
A Fundamental Study of the Concept of Wisdom in the Mendicant Orders of the 13th Century

2025年度

研究代表者

山口 雅広(文学部准教授)

研究種別

個人研究

概要

 現代は多文化・多宗教の共存が求められる時代である。仏教の世界的展開をこの文脈に置くとき、キリスト教との比較研究は、両宗教間の相互理解や対話を深化させる重要な基盤となる。特に西洋中世思想研究の分野では、今後取り組まれるべき主題も残るとはいえ、この比較研究が多様に進められてきた。
 本研究は、この未開拓の主題の1つとして、13世紀西洋の托鉢修道会、特にフランシスコ会の思想家ボナヴェントゥラに注目し、「知恵(sapientia)」概念の特質を解明する。その際、存在論や認識論に関する近年の研究成果を反映させ、その理解を深めることを目指す。さらに、この知恵概念を仏教思想と比較し、世界宗教としての仏教とキリスト教の関連性を探る新たな基盤を提供することをも目指す。