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シンポジウム「三大宗教の実践的対話に向けて―仏教・イスラーム・キリスト教の比較考察―」

2025.01.28

 国際社会文化研究所指定研究「異文化理解と多文化共生―仏教・キリスト教・イスラームの実践的対話に向けた比較宗教学―」(代表:佐野 東生・国際学部教授)最終シンポジウムを世界仏教文化研究センターの共催で開催します。日本をはじめ、カナダ、トルコ、イランから専門家を招き連続講演を行います。
 また、本シンポジウムと関係する『仏教・イスラーム・キリスト教―祈りと思想の共鳴』(法蔵館:龍谷大学仏教文化研究叢書第54巻)(嵩 満也・国際学部教授、佐野編著)の出版記念も兼ねて開催いたします。
 
共  催:龍谷大学国際社会文化研究所/龍谷大学世界仏教文化研究センター/科研費基盤研究C「ルーミーの実践的神秘思想の比較宗教学的究明」(代表:佐野東生)
日  時:2025年3月1日(土)
場  所:大宮キャンパス西黌2階大会議室
開催形態:ハイブリッド
Z O O M :https://us06web.zoom.us/j/88013470003?pwd=MweN0jULPCAxMHjhNbarupW2izeToe.1
     ミーティング ID: 880 1347 0003 /パスコード: 998898
     (下記チラシのQRコードからもご参加いただけます)
参  加:自由



プログラム
10:30~10:40 開会あいさつ 佐野 東生(龍谷大学国際学部・教授)
10:40~11:40 講演1
小布施 祈恵子(マッギル大学・客員研究員(カナダ)、神戸市外国語大学・ 客員研究員)
 「現代マレーシアにおける仏教とイスラームをめぐる言説:マレー系ムスリムの宗教 研究者の見解を中心に」
 <要旨> マレーシアはイスラームが国教だが国民の2割近くが(主に中華系)仏教徒である。両宗教の相互言及は極めて限定的であったが、近年ムスリムによる仏教への言及が増加している。本講演ではマレーシアの高等教育・研究機関に属するムスリムの宗教研究者による仏教とイスラームの比較論考を考察する。
11:40~11:50 コメント 嵩 満也(龍谷大学国際学部・教授)&佐野 東生
11:50~12:00 質疑応答
12:00~13:00 休憩
13:00~14:10 講演2
 アリー・テミーゼル(Ali Temizel:セルチュク大学文学部・教授(学部長)(トルコ))
 「ルーミーの『マスナヴィー』にみる預言者モーゼの物語とメッセージ」(通訳:佐野)
 <要旨> 13世紀トルコの著名な神秘家ルーミーの代表的詩編『マスナヴィー』から、ユダヤ・キリスト教、およびイスラームにおいて最高の預言者の一人であるモーゼの物語を紹介。同詩編の預言者らの逸話でモーゼは最も多く、三つの一神教の比較を視野に分析する。
14:10~14:30 コメント 村山 木乃実(日本学術振興会・PD)
14:30~14:40 質疑応答
14:40~14:50 休憩
14:50~15:50 講演3
 鶴岡 賀雄(東京大学・名誉教授)
 「仏教とキリスト教:「神秘主義」を場とする比較宗教思想の系譜と可能性」
 <要旨> 「神秘主義」という視座から仏教とキリスト教を接近させる試みがさまざまに行われてきた。西欧および日本でのこの試みの系譜をふまえつつ、十字架のヨハネなど近世スペインのキリスト教神秘主義を題材に、その現代的可能性をあらためて検討してみたい。
15:50~16:00 コメント 久松 英二(龍谷大学国際学部・教授)
16:00~16:10 質疑応答
16:10~16:20 休憩
16:20~17:20 講演4
 セピーデ・アフラーシュテ(Sepideh Afrashteh:日本学術振興会・外国人特別研究員(PD)(イラン))
 「ルーミー思想における新プラトン主義:無形の真理の概念」(通訳:佐野)
 <要旨> オリエントの新プラトン主義は無形の完全な一者からの万物の流出を唱えた。無形の一者は仏教の空の概念にも通じる面があり、イスラーム神秘主義にも影響を与えた。本講演ではルーミーの作品から無形の真理である超越的神からの存在顕現を流出論と比較して論ずる。
17:20~17:30 コメント:佐野 東生 
17:30~17:40 質疑応答
 
※本研究はJSPS科研費 JP21K00077の助成を受けています。